剪定前
剪定前事例
門冠りの黒松
椎の古木
玄関の赤松
主庭の赤松
門冠りの赤松
塀越のヤマモモ
門前の黒松
門冠りのマキ


植木の剪定(透かし)
庭の植木は剪定をしたあとに喜んでいますか?
葉に積もった埃を毎日洗い落としてくれる夜露、朝露は下枝まで降りていますか?
光合成に必要な陽は、懐の小枝まで差し込んでいますか?
害虫や病気予防に役立つ風が植木の中を通り抜けてくれますか?
小枝が枯れる要因となる、からみ枝は取り除かれていますか?
行儀の悪い枝や枯枝が残されていませんか?
赤松は女松(めまつ)らしく、黒松は男松(おまつ)らしく、椎の木は1本でもすがすがしい里山の雰囲気を、ヤマモモやマキは刈り込まずに爽やかに
昔の庭師や植木師の剪定は木の状態を見ながら行うので手間が掛かりました。しかし、植木はそのような剪定を望んでいます。
もう一度自宅の植木の様子を見て下さい。
赤松を熟知している職人は、剪定の後に幹を磨きました。樹姿と同様赤い幹肌が赤松のご馳走と見立てました。
植木の剪定で一番難しいのは松です。
松剪定の上手、下手は下から枝を見上げると良くわかります。
手慣れた職人が長年手を入れている松は小枝のからみがありません。
小枝を通して空が見えます。松風の音(ね)が楽しめるよう葉が透かされています。
京都などでは剪定を「透かし」と呼んでいます。
不必要な枝を鋏ではずした後に古葉を爪で落とします。残った松葉が生き生きしてきます。これを松の「もみ上げ」と言います。もみあげを終えた後にお酒を松の根元に掛けてやります。松の木の上から下に向かってお酒を口に含んで霧状に吹き掛けます。
松の緑は見ている間に輝いてきます。松はお酒とスルメが大好きです。これは冗談や洒落ではありません。私は松を植えるときにスルメを根鉢の周りに鉢巻状に埋けて水にお酒を混ぜます。
昔通りの「もみあげ」をする職人が段々少なくなっています。古き時代からの「もみあげ」に私はこだわっていきたいと思っています。   写真か事例文字をクリックすると拡大写真がご覧頂けます。

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